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- 薬液が噴出す噴霧ノズルは散布斑(ムラ)を無くすための非常に重要な箇所です。作業前にノズル詰まり等はないかの確認。また、作業中においても詰まりは発生していないか常に確認し、詰まりが発生したときは速やかに詰まりを取り除きます。
噴霧ノズルが頻繁に詰まる場合(管理人の体験談です)
噴霧ノズルは、薬液タンクにゴミが混入していなければさほど発生せず、作業前に点検すれば問題なく防除作業を終えることができます。頻繁に詰まる場合は、次の点を気を付けます。
・ストレーナの状態
ストレーナにゴミの付着が多い場合、比例してノズルの詰まりも多くなるようです。また、ストレーナに欠損がある場合もノズルの詰まりが多くなります。ストレーナの点検を行います。
・薬液の状態
希釈する水は、農業用水を使用する場合が殆どです。春から夏にかけ、藻が繁殖する時期は藻が混入しやすく、ノズル詰まりを起こしやすいです。また、農業用水が濁る場合がありますが、濁りはノズルの詰まりは関係ないです。水に藻が混じる場合、必ずこし網を使用します。
・給水ホース
給水ホースに付着する細かい砂等のゴミは詰まりの大きな原因となります。給水の都度、ホースは汚れを流してから使用します。
スピードスプレイヤの噴霧ノズルの掃除
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・噴霧ノズル
ノズルは見た目に大きな違いはありませんが、各設置箇所の噴射口(噴板)の穴の大きさに違いがある場合があります。纏めて外す時は、穴の大きさを確認して外すか、個別に外して掃除を行います。
外すときは部品が下に落ちないよう注意して作業を行います。 -
・噴霧ノズルのパーツ
写真左から、
・ノズルの止め金具
・噴射口(噴板)
・ゴムパッキン
・コア -
・噴霧ノズルの中
噴霧ノズルのパーツを外した中身です。噴霧ノズルの詰まりの原因となるゴミは、ノズルの内部に堆積している場合があります。
覗いてゴミが確認されれば、内部パーツを外した状態で噴射し、ゴミを吹き飛ばします。 -
・噴霧ノズルの詰まり
噴射口(噴板)の穴にゴミが物理的に塞いでいます。ゴミを除去し詰まりをとります。 -
・噴射口(噴板)
スピードスプレイヤーの製造年で噴射口に違いがあります。
左(白):セラミック製
右(銀):ステンレス製
詰まりの防止方法
何度掃除しても詰まりに悩まされる場合、噴射口(噴板)を大きい物に取替える方法もあります。噴射口には、穴の大きさの刻印あります。経験から1.0を超える大きさの噴射口はゴミが素通りするため詰まり難いです。さらに、1.2以上の噴射口はかなり詰まり難いです。噴射口を大きいものに変えた場合、ポンプ圧力を下げる。噴霧ノズルの使用個数を減らすなどして、薬剤の噴射量を変えることで全体の噴霧量のバランスを調整します。
なお、噴板は一個当たり数百円程度ですので必要数を交換してもさほど費用はかかりません。
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