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農業機械メンテナンスナビハンマーナイフモアのメンテナンス方法>グリスアップと注油
 降雨や埃等の過酷な環境で使用するためグリスやオイルの注油は重要です。前輪軸へのグリスアップや各部ワイヤーへの注油。その他、稼働部や塗装が剥がれた箇所にグリス等を使用することで故障や腐食を防止することができます。
・メンテナンス頻度
 ・前輪軸:30時間毎 ※1
 ・各部ワイヤ:30時間毎 ※1
 ※1管理人は果樹園内のみの使用で、1シーズン終了後に1回清掃をしています。

・必要な用具
 ・グリスガン(リチウムグリス又はシャーシグリス)
 ・エンジンオイルとオイル差し。(オイルスプレーが便利です。)
 ・グリススプレー

・防錆を目的としたグリスの使用について
 長期保管では、清掃し完全に乾かした状態でフリーナイフ及び回転ドラム。塗装の剥がれたカバー内部にスプレーグリスを吹き付けることで保管期間中の防錆を期待することが出来ます。
 但し、保管期間中にフリーナイフの交換を予定する場合は、取外しの際にナットを舐める原因となるためグリス等の油分の使用には注意が必要です。
 また、土や水分が残った状態でグリス等を使用すると油膜の下で錆が進行するため防錆効果が期待できません。

グリスアップと注油

  • グリスアップに必要な用具
  • ・グリスアップに必要な用具
    ・オイルスプレー
     エンジンオイルの代用として使用します。
    ・グリススプレー
    ・グリスガン(中身リチウムグリスカートリッジ)
  • 前輪軸のグリスアップ
  • ・前輪軸のグリスアップ
     全輪軸の上のグリスニップルです。先端の穴が詰まるなど汚れている場合には、拭き取って清掃を行います。
  • 古いグリスの押し出し
  • ・古いグリスの押し出し
     グリスガンで注入すると古いグリスが押し出されます。新しいグリスがはみ出てきたら注入終了です。
  • グリスの拭き取り
  • ・グリスの拭き取り
     はみ出たグリスや、グリスニップルに残るグリスを拭き取ります。拭き取らなくても害はありませんが、他の作業でグリスが付着して汚れの原因となります。
  • ワイヤーへの注油
  • ・ワイヤーへの注油
     ワイヤのアジャスタ部の注油口のカバーをスライドさせてオイルを注油します。エンジンオイルを数滴流す。又は、スプレーオイルを注油口の中に吹き付けます。
  • 稼働部への注油
  • ・稼働部への注油

     各部レバーや刈高調整ハンドル等の稼働部にスプレーグリス又はやスプレーオイルを注油します。※2

  • フリーナイフ及びカバー内部へのグリスがけ
  • ・フリーナイフ及びカバー内部へのグリスがけ

     長期保管では防錆目的にカバー内部やフリーナイフ先端。ナイフの根元のドラムへの取付け部分などのボルトやナット。その他塗装が剥がれた部分を中心にスプレーグリスを吹き付けます。
     長期保管中にナイフ交換を予定している場合、交換を行ってからスプレーグリスの吹き付けを行います※3

  • その他錆びやすい箇所へのグリスがけ
  • ・その他錆びやすい箇所へのグリスがけ

     長期保管では、塗装が剥がれた箇所や。取付けボルトなどを錆びやすい箇所に錆止めと目的としてスプレーグリスを吹き付けます。

※2 グリススプレーとオイルスプレーの使い分けについて
 グリスとオイルは共に防錆と潤滑効果があります。
 グリスの方が持続期間が長くしっかりと定着します。オイルスプレーは揮発し易いためグリスに比べて持続期間が短くなりますが、流動性が高く浸透するため複雑な構造の箇所に適しています。

※3 ナイフカバー内のグリス使用について
 フリーナイフの取付けボルト及びナットは、取付け時の締め付けと使用による腐食による癒着で回り難く(固く)なっています。
 工具を使用するナット及びボルトの傘の部分にグリス等の油分が付着すると、なめて取り外せなくなる原因となります。
 長期保管中にナイフ交換を予定している場合にはボルト等の取付部にグリス等を使用しない。誤って使用してからナイフ交換を行う場合には、ボルト及びナットの油分をパーツクリーナーで洗浄してから工具を使用することでナット等をなめること予防することができます。


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